
狭小地の再建築不可でも売却は可能?方法と手順をわかりやすく解説
「前の道が狭い」「敷地が小さい」「不動産会社に再建築不可と言われた」――そんな物件をどう売却・処分すればよいのか悩んでいませんか。
通常の不動産と違い、狭小地や再建築不可物件の売却には、建築基準法の接道義務、道路の幅員、セットバック、建築基準法上の道路の種類など専門的なポイントが関わるため、自己判断だけで進めると思わぬ損をしてしまうケースもあります。
しかし、こうした「訳あり物件」にも、状況に応じた売却方法や検討すべきルートはいくつも存在します。
この記事では、狭小地・再建築不可物件の基本、再建築不可かどうかの調べ方、具体的な売却方法と相場の考え方、少しでも高く売るための準備、税金や法令の注意点、よくある質問までを順を追ってやさしく解説します。
相続した空き家を今すぐ手放したい方も、まずは情報収集から始めたい方も、落ち着いて判断するための土台づくりに役立ててください。
狭小地・再建築不可とは?接道義務をやさしく解説
狭小地とはどんな土地?
「狭小地(きょうしょうち)」に法律上の明確な定義はありませんが、一般的には周りの宅地と比べて面積が小さく、おおむね15〜20坪(約50〜66㎡)以下の土地を指すことが多いです。
都市部の住宅密集地や、土地を細かく分割して分譲したエリア、三角形や台形などの不整形地に多く見られます。
狭小地では、建ぺい率や容積率、斜線制限などの影響で建てられる建物の規模が小さくなりやすく、駐車スペースの確保や間取りの自由度にも制約が生じます。
そのため、一般的な土地に比べて需要が限られ、土地の売却価格や査定額が抑えられやすい傾向があります。
接道義務とは?「幅員4m・接道2m」の原則
建物を建てるためには、建築基準法上の道路に敷地が一定以上接している必要があり、これを「接道義務」といいます(建築基準法第43条)。
国土交通省の資料では、原則として幅員4m以上の道路に敷地が2m以上接していなければならないと定められています。
なお、特定行政庁が指定する区域では幅員6m以上が求められる場合や、自治体の条例によって大規模建築物や長屋などにより厳しい接道条件が上乗せされている場合もあります。
この条件を満たさない土地は、建て替えや新築が制限されるため、一般的な住宅用地として扱いにくくなります。
なぜ接道義務を満たさないと建て替えできないのか
道が狭い、あるいは建築基準法上の道路に接していない土地は、火災時や地震時の避難、消防車・救急車の進入が難しく、安全性の面で問題が生じやすくなります。
そのため、接道義務を満たさない敷地では新たな建築確認がおりず、結果として建て替えができない「再建築不可物件」と判断されることがあります。
再建築不可物件は、建物が老朽化しても建て直しができないため、一般の買主から敬遠されやすく、金融機関の住宅ローンや不動産担保融資も受けにくいことから、売却が難しくなりやすいのです。

建築基準法上の「道路」の種類
見た目は道路でも、建築基準法上の道路として認められていない「通路」や「私道」もあります。
接道義務を判断するうえでは、目の前の道がどの種類に当たるかが非常に重要です。
代表的なものとして、道路法による公道(42条1項1号)、開発道路(同2号)、建築基準法施行前から存在する既存道路(同3号)、行政から位置の指定を受けた私道である「位置指定道路」(同5号)、そして幅員4m未満でも一定の条件で道路とみなされる「2項道路(みなし道路)」などがあります。
2項道路に接する土地では、道路の中心線から2m後退する「セットバック」を行えば建て替えが可能になるケースが多く、必ずしも再建築不可とは限りません。
再建築不可になりやすい典型的なパターン
再建築不可物件になりやすいのは、主に次のようなケースです。
ひとつめは、路地状部分(通路部分)の幅が2m未満の「旗竿地」です。
ふたつめは、周囲を他人の土地に囲まれ、道路にまったく接していない「無道路地(袋地)」です。
みっつめは、接している道が建築基準法上の道路に該当しない通路や私道であるケースです。
いずれも、昭和25年の建築基準法施行前や、都市計画区域に指定される前に建てられた古い住宅に多く見られ、相続をきっかけに初めて再建築不可であることが分かるという方も少なくありません。
| 区分 | 主な条件 | 売却時の影響 |
|---|---|---|
| 一般的な宅地 | 幅員4m道路に2m以上接道 | 建替え可能で需要が安定 |
| 狭小地 | 面積が小さく建物規模制限 | 活用方法限定で価格抑制 |
| 2項道路に接する土地 | 幅員4m未満のみなし道路 | セットバックで建替え可能な場合が多い |
| 再建築不可 | 接道義務を満たさない敷地 | 融資困難で売却難航 |
自分の物件が再建築不可かどうかを確認する方法
「再建築不可かもしれない」と感じたら、売却活動を始める前に、まず正確な状況を確認することが大切です。
思い込みで「売れない土地」と諦めてしまったり、逆に建て替え可能だと誤解したまま売り出してしまったりすると、価格面でも契約面でも不利になりかねません。
役所の建築指導課・道路管理課で調べる
最も確実なのは、物件所在地の市区町村役場(建築指導課、建築審査課、道路管理課など)で、前面道路の種別や幅員を確認する方法です。
多くの自治体では「指定道路図」や「道路台帳」をインターネットで公開しており、自宅からでもおおまかな確認ができます。
窓口では、地番や住所、公図、住宅地図などを持参すると話がスムーズに進みます。
あわせて、過去の建築確認の記録である「建築計画概要書」や「台帳記載事項証明書」を取得すると、既存建物がどのような条件で建てられたのかが分かる場合もあります。
現地で接道の長さ・通路幅を測る
役所での調査に加え、現地で敷地が道路に接している長さや、旗竿地の通路幅を確認しておきましょう。
図面上は2mあっても、塀やブロック、隣地からの越境物によって実際には2mを下回っているケースもあります。
正確な判断が必要な場合は、土地家屋調査士に現況測量や境界確定測量を依頼すると安心です。
2025年4月の建築基準法改正にも注意
2025年4月に施行された建築基準法改正により、いわゆる「4号特例」が縮小され、木造2階建て住宅などでも大規模な修繕・模様替え(大規模リフォーム)に建築確認が必要となりました。
これまで再建築不可物件は「建て替えはできなくてもフルリフォームで再生できる」と考えられてきましたが、改正後は接道義務を満たさない物件で大規模リフォームを行うことが難しくなるケースがあります。
リフォームを前提とした売却や活用を考えている場合は、どこまでの工事が可能かを事前に専門家や役所に確認しておくことが重要です。
| 確認方法 | 分かること | 相談・取得先 |
|---|---|---|
| 指定道路図・道路台帳 | 前面道路の種別と幅員 | 市区町村の建築・道路担当 |
| 建築計画概要書 | 既存建物の建築確認の内容 | 市区町村の建築担当 |
| 登記事項証明書・公図 | 所有者・地番・土地の形状 | 法務局 |
| 現況測量・境界確定測量 | 実際の接道長さ・境界 | 土地家屋調査士 |
狭小地・再建築不可でも売却する3つの基本ルート
狭小地や再建築不可物件は、一般の住宅用地より需要が限られるため、売却方法ごとの特徴を押さえておくことが大切です。
まずは、建物を解体せず現状のまま売却するか、測量や残置物撤去などを行ってから売却するかを検討します。
現状有姿での売却は費用負担を抑えやすい一方で、価格は周辺の再建築可能な土地より低くなる傾向があります。
そのため、売却前に複数の方法を比較し、ご自身の事情(売却時期、手元に残したい金額、手間をかけられるか)に合うルートを見極めておく必要があります。
ルート1:現状のまま仲介で売却する
現状のまま売却する場合は、不動産会社に査定を依頼し、再建築不可であることや接道状況などを事前に調査しておくことが重要です。
再建築不可物件は、一般の購入希望者が住宅ローンを利用しにくく、現金で購入できる不動産投資家や、リフォームして賃貸に出したい個人、専門業者が主な買主候補になります。
特に駅に近い、生活利便性が高いなど立地条件が良い物件では、賃貸用・セカンドハウス用として一定の需要が見込めます。
一方で、売却までに時間がかかる可能性や、内外装の老朽化・残置物の有無が価格に影響しやすい点を理解しておく必要があります。
時間的な余裕がある場合には、複数の不動産会社に査定を依頼し、買主候補から条件を比較検討することが望ましいです。
ルート2:隣地所有者へ売却する
隣地所有者への売却は、敷地を一体利用できる可能性があるため、狭小地や接道不足の土地では有力な選択肢です。
隣地と一体化することで、建築基準法上の道路に対する接道幅が2m以上となり、将来的に再建築可能となるケースがあるためです。
また、隣地の方にとっては「庭や駐車場を広げられる」「将来の建て替えで土地を有効活用できる」といったメリットがあり、第三者よりも高い価値を感じてもらえることがあります。
実際に、接道要件を満たさない旗竿地などで、隣地への売却により相場よりやや低い価格でもスムーズな成約に至った事例が各種ガイドブックで紹介されています。
ただし、隣地との境界が不明確な場合や、所有者が複数いる場合は、測量や権利調整に時間と費用がかかるおそれがあるため注意が必要です。
直接交渉は感情的なもつれを招くこともあるため、不動産会社に間に入ってもらうのが安心です。
ルート3:訳あり物件専門の買取業者に売却する
早期の処分を重視する場合は、「訳あり物件」を専門に扱う不動産会社への売却(不動産買取)も検討できます。
再建築不可や狭小地でも、現況のまま直接買取を行う専門会社が増えており、残置物や老朽化がある状態でも引き渡しできることが多いとされています。
一般的に、専門会社による買取価格は周辺の再建築可能な物件相場の3〜7割程度となる傾向がありますが、その分、売却までの期間が短く、仲介手数料がかからない、契約不適合責任が免責されるなど、契約条件もシンプルになりやすい点が特徴です。
相続直後で管理が難しい場合や、遠方に住んでいて空き家の維持管理ができない場合、固定資産税の負担を早く解消したい場合などには、有力な選択肢となります。

仲介と買取の違いを比較
仲介は「時間はかかるが高く売れる可能性がある方法」、買取は「価格は抑えられるが早く確実に売れる方法」と整理すると分かりやすいでしょう。
まずは仲介で売り出し、一定期間で買主が見つからなければ買取に切り替える「買取保証付き仲介」を用意している不動産会社もあります。
| 比較項目 | 仲介売却 | 専門業者の買取 |
|---|---|---|
| 売却価格 | 比較的高くなりやすい | 相場より低くなりやすい |
| 売却までの期間 | 数か月〜1年以上も | 最短数日〜数週間 |
| 仲介手数料 | 必要 | 原則不要 |
| 契約不適合責任 | 売主が負う場合が多い | 免責となる場合が多い |
| 残置物・老朽化 | 片付け・修繕が必要な場合も | 現況のまま引き渡し可能な場合が多い |
| 売却ルート | 主な買主像 | 向いているケース |
|---|---|---|
| 現状のまま仲介売却 | 投資家・現金購入者 | 時間に余裕ある場合 |
| 隣地への売却・共同売却 | 隣地所有者 | 接道確保を狙う場合 |
| 訳あり物件専門会社への売却 | 専門買取会社 | 早期処分を重視する場合 |
売却前に検討したい「再建築可能にする」方法
再建築不可物件でも、条件を整えることで建て替えができる土地に変われば、資産価値や売却価格が大きく上がる可能性があります。
費用や時間との兼ね合いになりますが、売却前に次の方法を検討する価値はあります。
セットバックで接道要件を満たす
前面道路が2項道路の場合、道路中心線から2mの位置まで敷地を後退させるセットバックを行うことで、建て替えが認められるのが一般的です。
セットバック部分は道路として扱われるため建物や塀は建てられず、有効な敷地面積は小さくなりますが、「再建築できる土地」として売却できるメリットは大きいといえます。
自治体によってはセットバック部分の測量費や舗装費を助成する制度もあるため、あわせて確認しておきましょう。
隣地の一部を購入・賃借して接道を確保する
旗竿地の通路幅が2mにわずかに足りない場合などは、隣地の一部を買い取ったり、借りたりして接道幅を確保する方法があります。
数十センチ分の土地を取得するだけで再建築可能になれば、取得費用を上回る価値の向上が期待できます。
ただし、土地の一部を借りる場合は、建築確認上認められるかどうかを事前に役所に確認する必要があります。
建築基準法43条2項の許可・認定を受ける
接道義務を満たしていなくても、敷地の周囲に広い空地があるなど、交通・安全・防火・衛生上支障がないと認められる場合には、特定行政庁の許可(建築基準法43条2項2号、旧43条ただし書き)や認定(同1号)によって建築が認められることがあります。
許可の基準は自治体ごとに異なり、建築審査会の同意が必要になるなどハードルは低くありませんが、可能性があるかどうかは役所や建築士に相談する価値があります。
| 方法 | 主な内容 | 注意点 |
|---|---|---|
| セットバック | 道路中心線から2m後退 | 有効敷地面積が減少 |
| 隣地の一部取得・賃借 | 接道幅を2m以上に確保 | 隣地所有者の協力が必須 |
| 43条2項の許可・認定 | 特例的に建築を認めてもらう | 自治体ごとに基準が異なる |
道が狭い・再建築不可物件を少しでも有利に売るポイント
ポイント1:接道状況・権利関係・境界を整理する
少しでも有利な条件で売却するためには、まず接道状況や権利関係、境界を整理しておくことが大切です。
固定資産税の納税通知書や登記事項証明書、公図、地積測量図、建物図面などを事前に集めると、買主や専門家が状況を確認しやすくなります。
また、境界標の有無や隣地との越境の有無は、測量や現地確認を通じて早めに把握しておくことが望ましいとされます。
前面道路が私道の場合は、私道の持分の有無や、通行・掘削(上下水道・ガス管の引き込み工事)の承諾書があるかどうかも、買主の判断に大きく影響します。
こうした準備を進めることで、売却の途中で問題が見つかり、話が中断してしまう事態を減らせます。
ポイント2:相場の考え方と価格設定を工夫する
次に、価格を考える際には、固定資産税評価額や周辺の一般的な土地相場だけを当てはめないことが重要です。
再建築不可や接道条件の不利がある土地は、通常の宅地と比べて利用方法が限られるため、需要が小さく値引きされやすい傾向があります。
一方で、隣地の所有者や、資材置き場・駐輪場・トランクルームなど事業用としての利用を検討する人、リフォームして賃貸経営を考える投資家など、特定の買主にとっては相対的な価値が高くなる場合もあります。
そのため、単純に一律で何割引きと考えるのではなく、想定される利用目的と必要な工事費・維持費、想定賃料などを踏まえた価格設定が求められます。
再建築不可物件の取り扱い実績がある不動産会社に複数査定を依頼すると、より現実的な相場感をつかめます。
ポイント3:安易に解体しない
「古い建物があると売れないから更地にしよう」と考える方もいますが、再建築不可物件では解体は慎重に判断すべきです。
再建築不可の土地は一度建物を解体すると新たに建物を建てられないため、買主の活用方法がさらに限られ、かえって売れにくくなるおそれがあります。
また、住宅が建っている土地は固定資産税の「住宅用地の特例」により税額が最大6分の1に軽減されていますが、解体して更地にするとこの特例が適用されなくなり、税負担が増えることもあります。
解体を検討する場合は、売却先や活用方法の見通しを立てたうえで判断しましょう。
ポイント4:再建築不可であることを正確に告知する
さらに、道が狭いことや接道義務を満たしていないこと、再建築不可であることは、売却前に正確に伝えることが欠かせません。
建築基準法の接道規定を満たさず再建築ができない土地である事実や、通行・掘削の権利関係に制約がある場合などを隠してしまうと、契約不適合責任の問題につながるおそれがあります。
そのため、重要事項説明書や売買契約書で再建築不可であることや道路状況を明確に示し、買主に誤解が生じないように整理しておく姿勢が大切です。
結果として、後のトラブルや紛争を避け、スムーズな引き渡しにつなげやすくなります。

ポイント5:訳あり物件に強い不動産会社を選ぶ
狭小地や再建築不可物件の売却は、不動産会社によって得意・不得意がはっきり分かれます。
一般的な住宅の仲介が中心の会社では「扱えない」と断られることもあるため、訳あり物件の売却実績、投資家や買取業者とのネットワーク、法令調査の対応力などを確認して依頼先を選ぶことが成功のカギです。
| 事前に整理したいポイント | 価格検討で意識したい点 | トラブル防止のための工夫 |
|---|---|---|
| 登記情報や公図の準備 | 通常相場との差の理由整理 | 再建築不可の明確な記載 |
| 境界・越境状況の確認 | 利用目的と工事費の把握 | 道路状況や権利関係の説明 |
| 接道状況や通路幅の把握 | 固定資産税評価額の位置付け | 重要事項説明書の内容精査 |
| 私道の通行・掘削承諾の確認 | 賃貸・事業用の需要の把握 | 解体前に専門家へ相談 |
売却前に押さえたい法令・税金・相談窓口の基本ポイント
建築基準法・都市計画法の制限
まず、狭小地や再建築不可物件に関わる主な法令として、建築基準法と都市計画法があります。
特に建築基準法では、原則として幅員が4m以上の道路に、2m以上接していなければ新たな建築や建て替えができないと定められています。
また、都市計画法では、市街化区域・市街化調整区域や用途地域などを通じて、建築できる建物の種類や規模が制限されています。
このような法令の制限を受けている土地は、通常の宅地よりも利用方法が限られ、取引条件も変わりやすい点を理解しておくことが大切です。
譲渡所得税・住民税の仕組み
次に、売却時に関係する代表的な税金として、譲渡所得税(所得税・復興特別所得税)と住民税、そして固定資産税があります。
土地や建物を売却して利益が出た場合、その利益は譲渡所得となり、他の所得とは分けて税額が計算されます(分離課税)。
譲渡所得は、おおまかに売却価格から取得費や仲介手数料・測量費などの譲渡費用を差し引いて計算されます。
税率は、売却した年の1月1日時点で所有期間が5年を超える「長期譲渡所得」なら約20.315%、5年以下の「短期譲渡所得」なら約39.63%と大きく異なります。
相続した不動産の所有期間は、亡くなった方が取得した時期から引き継がれる点も押さえておきましょう。
なお、購入時の売買契約書などがなく取得費が分からない場合は、売却価格の5%を取得費とみなす「概算取得費」が使われるため、税負担が重くなりがちです。
相続空き家の3,000万円特別控除
相続した空き家を売却する場合、一定の要件を満たせば譲渡所得から最大3,000万円を控除できる「被相続人の居住用財産(空き家)に係る譲渡所得の特別控除の特例」を利用できる可能性があります。
主な要件として、昭和56年5月31日以前に建築された家屋であること、相続開始から3年を経過する日の属する年の12月31日までに売却すること、売却代金が1億円以下であること、耐震リフォームまたは取り壊しを行うことなどがあります。
現行制度では、売却後に買主が翌年2月15日までに耐震改修や解体を行う場合も対象となり、相続人が3人以上の場合は1人あたりの控除額が2,000万円となります。
適用期限や細かな要件は改正されることがあるため、最新情報は国税庁のホームページや税理士・税務署で必ず確認してください。
固定資産税・空き家対策特別措置法・相続登記義務化
固定資産税は毎年1月1日時点の所有者に課税されるため、売買の際は引き渡し日を基準に日割りで精算するのが一般的です。
また、2023年12月に施行された改正空家対策特別措置法により、放置すれば特定空家になるおそれのある「管理不全空家」に対しても、市区町村が指導・勧告を行えるようになりました。
勧告を受けると住宅用地の特例が外れ、固定資産税が大幅に上がる可能性があります。
さらに、2024年4月からは相続登記が義務化され、相続で不動産を取得したことを知った日から3年以内に登記を申請しないと、10万円以下の過料の対象となることがあります。
相続登記が済んでいないと売却手続きを進められないため、早めに対応しておきましょう。
売れない場合の選択肢「相続土地国庫帰属制度」
2023年4月から、相続や遺贈で取得した土地を国に引き取ってもらえる「相続土地国庫帰属制度」が始まりました。
ただし、建物が建っている土地や、境界が明らかでない土地、通路など他人の利用が予定されている土地などは対象外で、審査手数料や原則20万円からの負担金(10年分の管理費相当額)も必要です。
再建築不可物件では建物の解体が前提となるなどハードルが高いため、まずは売却の可能性を十分に探ったうえでの最終手段として検討するのが現実的です。
公的な相談窓口を活用する
道が狭い土地や空き家を売却する前には、公的な相談窓口や情報を積極的に活用すると安心です。
多くの自治体では、空き家対策の一環として、相談窓口や専門家への相談体制を整え、空き家バンクや解体・改修の補助制度を設けているところもあります。
国土交通省が公開している空き家対策の特設サイトや各種ガイドブックには、チェックシートや相談先の一覧が掲載されており、自分で現状を整理するのに役立ちます。
売却前に法令制限や税金の見通し、相談先を整理しておくことで、慌てずに取引条件を検討しやすくなります。
| 確認項目 | 主な内容 | 参考とする窓口 |
|---|---|---|
| 接道状況の確認 | 道路種別と幅員、接道2m以上か | 自治体の建築担当窓口 |
| 法令制限の確認 | 用途地域や建築制限の有無 | 自治体の都市計画担当 |
| 税金の事前把握 | 譲渡所得税や3,000万円控除 | 国税庁・税務署・税理士 |
| 相続登記 | 名義変更・登記義務化への対応 | 法務局・司法書士 |
| 空き家支援制度 | 補助や相談支援の有無 | 自治体の空き家相談窓口 |
狭小地・再建築不可物件の売却に関するよくある質問
Q1. 再建築不可物件は本当に売れますか?
はい、売却は可能です。
一般の住宅購入者には売れにくいものの、隣地所有者、不動産投資家、訳あり物件専門の買取業者など、買主候補は存在します。
価格は再建築可能な物件より低くなる傾向がありますが、売却ルートを工夫することで現金化できるケースは多くあります。
Q2. 再建築不可物件でも住宅ローンは使えますか?
多くの金融機関では、担保評価が低くなることから住宅ローンの対象外とされるのが一般的です。
一部のノンバンクや金融機関で取り扱いがある場合もありますが、金利や借入条件は厳しめになる傾向があります。
このため、再建築不可物件の買主は現金購入者が中心となります。
Q3. 建物を解体して更地にした方が売れますか?
再建築不可の土地では、解体すると新しく建物を建てられなくなるため、かえって売れにくくなる場合があります。
また、固定資産税の住宅用地の特例が外れて税負担が増えることもあるため、解体は売却先の見通しを立ててから判断しましょう。
Q4. 再建築不可物件はリフォームできますか?
建築確認が不要な範囲の内装リフォームや設備交換などは可能です。
ただし、2025年4月の建築基準法改正により、木造2階建てなどでも大規模な修繕・模様替えには建築確認が必要になったため、接道義務を満たさない物件では大がかりなリフォームが難しくなるケースがあります。
工事内容は事前に建築士や役所に確認してください。
Q5. 相続した再建築不可の空き家を放置するとどうなりますか?
建物の老朽化が進み、倒壊や雑草・害虫などで近隣に迷惑をかけるリスクが高まります。
管理不全空家や特定空家として勧告を受けると、固定資産税の軽減措置が受けられなくなる可能性があります。
また、相続登記の義務化により、登記を放置すると過料の対象となることもあるため、早めの対応がおすすめです。
Q6. 狭小地の売却査定ではどこを見られますか?
主に、土地の面積と形状、前面道路の種別と幅員、接道の長さ、建ぺい率・容積率、駅からの距離など立地条件、建物の状態、境界や越境の有無などが確認されます。
事前に登記事項証明書や公図、測量図などをそろえておくと、より正確な査定を受けやすくなります。

まとめ
狭小地や再建築不可物件は、確かに売却が難しいケースが多いですが、ポイントを押さえればきちんと出口戦略を描くことができます。
まずは役所の調査や測量によって接道義務の状況や道路の種類を正確に把握し、セットバックや隣地取得などで再建築可能にできないかを検討しましょう。
そのうえで、権利関係、境界、法令制限を整理し、欠点も含めて正直に情報開示することが、トラブルを防ぎつつ売却価格を最大化する近道です。
また、現状のままの仲介売却、隣地への売却、訳あり物件専門会社による買取など、物件の状況やご自身の希望に合った売却方法を選ぶことも重要です。
相続した空き家の場合は、3,000万円特別控除などの税金の特例や相続登記の期限も意識して、早めに動き出すことをおすすめします。
当社では、狭小地・再建築不可物件などの訳あり物件について、法令調査から査定、売却戦略の提案、契約・引き渡しまでを丁寧にサポートしています。
「本当に売れるのか不安」「まずは自分の土地の状況を知りたい」という段階でも構いませんので、どうぞお気軽にご相談ください。
「売主様第一主義」の
守口市・寝屋川市不動産買取売却センター
はじめまして。ハルソラ不動産の紺屋嶋(こやじま)と申します。不動産会社での売却実務経験を経て、「会社都合ではなく、売主様に本当に寄り添いたい」という想いでハルソラ不動産を立ち上げました。
宅建協会の役員を兼務し、行政の不動産相談にも携わっております。「相続した実家をどうすれば良いか」「空き家のまま固定資産税だけ払い続けている」「まず査定価格だけ知りたい」など、どんなご状況でも、守口市・寝屋川市の不動産売却・買取のことはお気軽にご相談ください。
選ばれる3つの理由
地域密着の
売主様目線の提案
守口市・寝屋川市エリアに精通した担当者が、売主様の立場に立った査定・売却プランをご提案します。
宅建協会役員・
行政相談員の知見
豊富な知見を活かし、適正価格での売却を全力でサポートします。
無料査定から
一貫サポート
ご相談のみでも大歓迎。売却完了まで担当者が一貫して丁寧に対応いたします。
まずはお気軽に
守口市・寝屋川市の不動産売却をご相談を
査定や売却のご相談をしたからといって、無理な営業は一切いたしません。
大切な不動産の資産価値を知ることから始めてみませんか?
査定・相談は完全無料。強引な営業は一切ありません。


