
不動産査定はなぜ無料なのか?理由と仕組みを分かりやすく解説

不動産の無料査定を頼んでみたいけれど、営業電話が増えたり、強く売却をすすめられたりしないか不安に感じていませんか。
「家を売るか迷っている」「自宅やマンションの相場だけ知りたい」「相続した実家がいくらになるか確認したい」という方にとって、不動産会社の無料査定はもっとも手軽に売却価格の目安を知る方法です。
実は、不動産査定が無料で行われているのには、きちんとした理由と業界ならではの仕組みがあります。
その仕組みを理解しておくと、必要以上に身構えることなく、自分のペースで不動産売却を検討しやすくなります。
この記事では、無料査定と有料の不動産鑑定との違い、なぜ査定が無料なのかという背景、机上査定と訪問査定の使い分け、査定額が会社ごとに違う理由、さらに強引な営業を避けながら上手に活用するポイントまでを、よくある質問も交えて分かりやすく解説します。
読み終える頃には、無料査定をうまく使いこなし、納得のいく判断をするための考え方が整理できるはずです。
不動産の無料査定とは?有料の不動産鑑定との違い
不動産の無料査定とは、不動産会社が「その物件が今の市場でいくらくらいで売れそうか」を無料で試算し、売却価格の目安として提示するサービスです。
不動産会社は、周辺の成約事例や地価公示などの公的な地価、公益財団法人不動産流通推進センターが提供する価格査定マニュアルなどを参考に、市場で売れそうな価格帯を算出します。
一方で、不動産鑑定士が行う有料の不動産鑑定は、国土交通省が定める不動産鑑定評価基準に沿って、不動産の鑑定評価に関する法律に基づく手続きで価格を判定し、鑑定評価書という書面を作成します。
無料査定は不動産売却や住み替えの目安づくりに広く使われており、有料鑑定は裁判や相続、税務など専門性の高い場面で利用されることが多いです。
このように、どちらも「不動産の価格を出す」点は同じでも、目的と根拠となる制度が大きく異なります。
無料査定で分かること・分からないこと
無料査定で分かるのは、現時点の不動産市場で売り出す場合のおおよその価格帯や、売り出し価格の設定、売却期間の見通し、売却戦略の方向性といった実務的な目安です。
不動産会社は、成約事例や公的価格などを基に、価格査定マニュアル等の手法を活用して査定価格を提示します。
ただし、無料査定には法的な効力はなく、裁判所や税務署などに対して「公式な証明」として提出する性質のものではありません。
また、査定価格は「この金額で必ず売れる」という保証でもなく、実際の成約価格は買主との交渉や市況の変化によって上下します。
あくまで、不動産会社の専門的な意見としての「提案価格」だと理解しておくことが大切です。

有料の不動産鑑定が必要になるケース
これに対して、不動産鑑定士が行う有料鑑定は、鑑定評価書として結果が書面化され、相続や遺産分割、離婚に伴う財産分与、企業の決算や資産評価、担保評価、親族間・同族会社間での売買などで客観的な根拠として利用されます。
そのため、依頼者の目的を踏まえた詳細な調査や分析が行われ、費用も物件の種類や規模、評価の難しさに応じて発生します。一般的な戸建てやマンションでも数十万円程度かかることがあるため、目的をよく確認してから依頼することが大切です。
一般的な住み替えや売却の検討段階であれば、まずは無料査定で相場と価格の目安を把握し、相続人同士で意見が分かれているなど紛争性があるケースや、税務・裁判などで公的な証明が求められる場合に、有料鑑定を検討するという使い分けが現実的です。
自分の状況と目的を整理したうえで、どちらの方法が適しているかを選ぶようにしましょう。
| 項目 | 無料査定 | 有料鑑定 |
|---|---|---|
| 実施主体 | 不動産会社 | 不動産鑑定士 |
| 主な目的 | 売却価格の目安把握 | 法的手続き等の客観資料 |
| 根拠となる基準 | 取引事例等に基づく査定 | 不動産鑑定評価基準等 |
| 結果の形 | 査定書や価格提案書 | 鑑定評価書 |
| 法的な証明力 | なし(参考価格) | 公的な場面で利用可能 |
| 費用負担 | 原則無料 | 物件規模等に応じ有料 |
| 向いている人 | 売却・住み替えを検討中の方 | 相続・財産分与・税務対応の方 |
なぜ不動産査定は無料なのか?仲介手数料と業界の仕組み
不動産査定が無料なのは、不動産会社の主な収入源が「売買が成立したときに受け取る仲介手数料」であり、査定はその仲介業務につなげるための入口と位置付けられているからです。
仲介手数料は、宅地建物取引業法に基づき、上限額の範囲で売買価格に応じて受領できる成功報酬であり、売買契約が成立しなければ支払われません。
このため、無料査定は将来の仲介業務に結び付けるための営業活動の一環として位置付けられています。
売主の状況を丁寧に確認し、市場動向や取引事例を踏まえて提案を行うことで、媒介契約の締結につなげる仕組みになっているのです。
仲介手数料の上限額の目安
仲介手数料の上限は、国土交通省の告示によって売買価格に応じて定められています。
売買価格が400万円を超える場合は「売買価格×3%+6万円(別途消費税)」という速算式がよく知られています。
また、2024年7月からは、800万円以下の低廉な空き家等については、一定の条件のもとで最大30万円(別途消費税)まで受領できる特例が設けられています。
査定の段階で、売却が成立した場合にどのくらいの手数料がかかるのかを確認しておくと、手取り額のシミュレーションがしやすくなります。
| 売買価格の区分 | 仲介手数料の上限(税別) |
|---|---|
| 200万円以下の部分 | 取引額の5% |
| 200万円超〜400万円以下の部分 | 取引額の4% |
| 400万円超の部分 | 取引額の3% |
| 400万円超の速算式 | 売買価格×3%+6万円 |
売却の流れの中での「査定」の位置付け
不動産売却の一般的な流れを見ると、まず価格査定と売却条件のすり合わせを行い、その後に媒介契約を締結して本格的な販売活動へ進みます。
公益財団法人不動産流通推進センターの資料では、「物件調査・価格査定→条件合意・媒介契約締結→販売活動→契約・引渡し」という流れが示されており、査定はあくまで入口段階に位置付けられています。
不動産会社は、無料査定を通じて売却意向や希望条件を把握し、自社に依頼してもらうための提案や情報提供を行います。
このように、無料査定は「見込み客との最初の接点」として機能しており、その後の媒介契約や成約によって初めて収益が生まれる構造になっています。
つまり、無料だからといって査定の質が低いわけではなく、不動産会社にとっては信頼を得るための大切な場面であるともいえます。
一括査定サイト・オンライン査定が無料の理由
一括査定サイトやオンライン査定(AI査定・簡易査定)も、同じく無料で利用できる仕組みを採用しています。
一括査定サイトでは、売却を検討している人が物件情報を1回入力すると、提携している複数の不動産会社に同時に査定依頼が送られ、複数社から査定結果や提案を受け取ることができます。
サイト運営会社は、不動産会社から支払われる紹介料やシステム利用料などで運営されているため、利用者は無料でサービスを使うことができます。
その反面、複数の会社から一斉に連絡が来やすい点には注意が必要で、連絡方法を「メールのみ」と指定できるかなど、利用前に確認しておくと安心です。
また、オンライン査定は机上査定の一種であり、入力された所在地や築年数、面積などの情報と、周辺の取引事例や公的価格等を基に、概算の価格を短時間で提示する仕組みです。

| 仕組みの名称 | 利用者の費用 | 主な収益源 |
|---|---|---|
| 個別の無料査定 | 査定は無料 | 成約時の仲介手数料 |
| 一括査定サイト | サイト利用無料 | 不動産会社からの手数料 |
| オンライン査定 | 査定結果閲覧無料 | 見込み客紹介による収益 |
不動産査定の種類と査定方法|机上査定・訪問査定の違い
不動産会社の無料査定には、大きく分けて「机上査定(簡易査定)」と「訪問査定(詳細査定)」の2種類があります。
机上査定は、物件の所在地・面積・築年数・間取りなどの情報と、周辺の成約事例や地価公示などのデータをもとに、現地を見ずにおおよその価格帯を算出する方法です。早ければ当日から数日程度で結果が分かり、「まずは相場を知りたい」という段階に向いています。
一方、訪問査定は、担当者が実際に物件を訪れ、日当たりや眺望、室内の傷み、設備の状態、リフォーム履歴、接道状況や境界など、資料だけでは分からない要素を確認したうえで価格を算出します。
訪問査定は現地調査や役所調査を伴うため、結果が出るまでに数日から1週間程度かかることが一般的ですが、その分、実際の売り出し価格に近い精度の高い査定額が期待できます。
| 比較項目 | 机上査定(簡易査定) | 訪問査定(詳細査定) |
|---|---|---|
| 調査方法 | データ・資料のみ | 現地確認+役所調査等 |
| 結果が出るまで | 当日〜数日程度 | 数日〜1週間程度 |
| 査定の精度 | おおよその相場感 | 売り出し価格に近い精度 |
| 立ち会い | 不要 | 必要(1時間前後が目安) |
| 向いている段階 | 売るか迷っている段階 | 売却の意思が固まった段階 |
査定価格を算出する3つの評価手法
不動産の査定価格は、主に「取引事例比較法」「原価法」「収益還元法」という3つの考え方を、物件の種類に応じて使い分けて算出されます。
取引事例比較法は、条件の近い物件の成約事例と比較し、立地や築年数、階数、方位などの違いを補正して価格を求める方法で、中古マンションや土地の査定でよく使われます。
原価法は、建物を今建て直した場合の費用(再調達原価)から築年数に応じた価値の減少分を差し引いて求める方法で、一戸建ての建物部分の評価に用いられることが多い手法です。
収益還元法は、その不動産が将来生み出す賃料収入などをもとに価格を求める方法で、アパートや賃貸マンションなどの収益物件・投資用不動産の査定で重視されます。
査定書を受け取ったら、どの手法を使い、どの事例を参考にしたのかを確認すると、査定額の根拠が理解しやすくなります。
| 評価手法 | 考え方 | 主な対象物件 |
|---|---|---|
| 取引事例比較法 | 近隣の成約事例と比較して補正 | 中古マンション・土地 |
| 原価法 | 再調達原価から経年減価を控除 | 一戸建ての建物部分 |
| 収益還元法 | 将来の収益から価格を算出 | アパート・収益物件 |
査定額が不動産会社ごとに違う理由と「高すぎる査定額」の注意点
同じ物件でも不動産会社によって査定額が異なるのは、参考にする成約事例、得意なエリアや物件種別、市場の見通し、販売戦略の考え方が会社ごとに違うためです。
例えば、そのエリアで多くの取引実績を持つ会社は、地域特有の需要や買主の傾向を価格に反映しやすく、ほかの会社とは異なる査定額になることがあります。
また、「早期売却を前提にした価格」と「時間をかけてでも高く売る価格」のどちらを想定しているかによっても、提示される金額は変わります。
そのため、査定額の高い・安いだけで判断するのではなく、「なぜその金額になるのか」という根拠と、想定している売却期間や販売方法をあわせて比較することが大切です。
相場より高すぎる査定額には要注意
複数社の査定額を比べた際に、1社だけ極端に高い金額を提示している場合は、その理由を丁寧に確認しましょう。
媒介契約を獲得するために、あえて相場より高い査定額を提示するケースもあるといわれており、その価格で売り出しても買い手が見つからず、結局は値下げを繰り返して売却期間が長引いてしまうことがあります。
売り出し期間が長くなると「売れ残っている物件」という印象を持たれ、最終的な成約価格が相場より下がってしまうリスクもあります。
高い査定額そのものが悪いわけではありませんが、裏付けとなる成約事例や販売戦略を具体的に説明できるかどうかを、信頼性を見極める判断材料にしましょう。
査定額・売り出し価格・成約価格の違い
不動産売却では、「査定額」「売り出し価格」「成約価格」という3つの価格が登場します。
査定額は不動産会社が提示する「売れる見込みのある価格」、売り出し価格は売主が不動産会社と相談して決める「販売開始時の価格」、成約価格は買主との交渉を経て「実際に売買契約が成立した価格」です。
一般的には、売り出し価格から価格交渉を経て成約に至ることが多いため、査定額と最終的な手取り額は一致しない点を理解しておくと、資金計画を立てやすくなります。
住宅ローンの残債がある場合は、成約価格から仲介手数料や税金などの諸費用を差し引いた手取り額でローンを完済できるかも確認しておきましょう。
| 価格の種類 | 決める人 | 意味 |
|---|---|---|
| 査定額 | 不動産会社 | 売れる見込みのある価格の提案 |
| 売り出し価格 | 売主(会社と相談) | 販売活動を始める際の価格 |
| 成約価格 | 売主と買主の合意 | 実際に契約が成立した価格 |
無料査定で強引な営業を受けないためのポイント
無料査定で提示される金額は、法律に基づいた「鑑定結果」ではなく、不動産会社が取引事例や価格査定マニュアルなどを用いて算出した「価格に関する意見・提案」です。
宅地建物取引業法では、不動産会社が売買すべき価額について意見を述べる際は、その根拠を明らかにするよう求められており、その範囲で各社が見込み額を示しています。
したがって、無料査定を依頼したとしても、必ずしも売却や媒介契約に進まなければならないものではなく、将来の判断材料を得るための参考情報と受け止めることが大切です。
まずは「査定はあくまで提案であり、最終的に決めるのは自分」という前提を理解しておくことで、不要なプレッシャーを感じにくくなります。
査定依頼時に「目的」と「連絡方法」を伝える
次に、査定後の電話やメールへの向き合い方を決めておくと、強引な営業に振り回されにくくなります。
売却の予定時期がはっきりしていない場合は「今すぐ売却する予定はなく、相場を知るための情報収集が目的です」などと、最初の連絡時点で目的と希望する連絡手段・連絡頻度を具体的に伝えるとよいでしょう。
査定フォームに備考欄がある場合は、「連絡はメールでお願いします」「平日の夜は電話に出られません」などと記入しておくのも有効です。
販売活動を依頼する意思がなければ、「今回は依頼しません」「家族と相談しましたが見送ります」など、理由を言い過ぎず簡潔に断る言い回しをあらかじめ用意しておくと、迷いなく対応できます。
それでも連絡がしつこいと感じる場合は、「今後の連絡は控えてください」とはっきり伝え、それ以上の対応はしない姿勢を保つことが重要です。
なお、宅地建物取引業法の関連規定では、契約を締結しない意思を示した相手への勧誘を続けることや、迷惑を覚えさせるような時間帯の電話・訪問などは不適切な勧誘行為として禁止されています。対応に困った場合は、各都道府県の宅地建物取引業の担当窓口や業界団体の相談窓口に相談することもできます。

複数社への査定依頼は正当な比較検討
また、無料査定を複数社に依頼し、査定額や説明内容を比較すること自体は、消費者側の正当な判断プロセスです。
各社は媒介契約の獲得を目指して営業活動を行っていますが、どの会社と契約するか、あるいは契約しないかを決める権利は所有者にあります。
そのため、他社にも査定を依頼していることを伝えたうえで、「すべての査定結果を見比べてから決めます」「いつまでに結論を出すかは改めて連絡します」と、検討の進め方を自分のペースで宣言するとよいでしょう。
その場で媒介契約書への署名を求められても、内容を持ち帰って確認してから判断しても問題ありません。
自ら比較・検討の軸を持ち、説明内容や根拠の分かりやすさを総合的に見極めることが、強引な営業に流されず主体的に判断するための要となります。
媒介契約の種類も事前に知っておく
査定後に売却を進める場合は、不動産会社と媒介契約を結ぶことになります。媒介契約には「一般媒介契約」「専任媒介契約」「専属専任媒介契約」の3種類があります。
一般媒介契約は複数の会社に同時に依頼できる契約で、専任媒介契約と専属専任媒介契約は1社のみに依頼する契約です。専任系の契約では、契約期間が最長3か月とされ、指定流通機構(レインズ)への登録や、売主への定期的な業務報告が義務付けられています。
どの契約形態が自分に合っているかを事前に理解しておけば、査定の場で契約を急かされても落ち着いて判断できます。
| 媒介契約の種類 | 依頼できる会社数 | 主な特徴 |
|---|---|---|
| 一般媒介契約 | 複数社に依頼可能 | 自由度が高いが報告義務はなし |
| 専任媒介契約 | 1社のみ | 2週間に1回以上の業務報告 |
| 専属専任媒介契約 | 1社のみ(自己発見取引不可) | 1週間に1回以上の業務報告 |
| 場面 | 意識したい考え方 | 具体的な対応例 |
|---|---|---|
| 査定依頼前 | 査定は価格提案と理解 | 契約義務はないことを確認 |
| 査定依頼時 | 連絡方法を先に指定 | 備考欄に「メール希望」等と記入 |
| 連絡が来た時 | 目的と連絡頻度を主張 | 情報収集目的と率直に伝達 |
| 比較検討時 | 複数社の説明を比較 | 根拠と対応姿勢を重視 |
| 契約を迫られた時 | その場で決めない | 書面を持ち帰って検討 |
無料査定を安心して活用するためのチェック項目
無料査定を上手に使うためには、まず査定額の根拠をどの程度確認できるかを意識することが大切です。
具体的には、近隣の成約事例や国土交通省が公表している地価公示など、公的な価格情報をどのように参照しているかを質問すると、説明の丁寧さが分かります。
公益財団法人不動産流通推進センターが提供する価格査定マニュアルでは、取引事例や地価公示・都道府県地価調査などのデータを組み合わせて査定価格を算出する仕組みが採用されています。
このような公的データや統一的な算定手法に基づいた説明があるかどうかは、査定額の妥当性を見極めるうえで重要なチェックポイントになります。
自分でも相場を調べておく
査定を依頼する前に、自分でもおおよその相場を調べておくと、提示された査定額が妥当かどうかを判断しやすくなります。
国土交通省の「不動産情報ライブラリ」では、実際の不動産取引価格や地価公示・都道府県地価調査の価格などを地図上で確認できます。また、レインズ・マーケット・インフォメーションでは、マンションや戸建ての成約価格の傾向を調べることができます。
こうした公的なデータで相場感をつかんでおけば、不動産会社の説明を受け身で聞くのではなく、根拠について具体的に質問できるようになります。
目的に合った査定方法を選ぶ
次に、査定方法の違いを理解したうえで、自分の目的に合う方法を選ぶことが欠かせません。
一般的に、机上査定は過去の取引事例や地価公示などのデータをもとに、おおよその価格帯を短時間で把握するための方法です。
一方で訪問査定は、現地で日当たりや建物の傷み、リフォーム履歴など資料に表れにくい要素も確認し、より具体的な売出価格の検討に役立つとされています。
売却をまだ迷っている段階では机上査定で大まかな相場感をつかみ、売却の意思が固まってきたら訪問査定で精度を高める、という使い分けを意識すると安心です。
訪問査定の前に準備しておきたい書類
訪問査定を受ける際は、物件に関する書類をあらかじめ用意しておくと、査定の精度が上がり、やり取りもスムーズになります。
例えば、登記簿謄本(登記事項証明書)や登記識別情報(権利証)、購入時の売買契約書・重要事項説明書、固定資産税の納税通知書、建物の図面や設備の仕様書、リフォームの履歴が分かる資料などがあると役立ちます。
マンションの場合は管理規約や長期修繕計画、管理費・修繕積立金の金額が分かる資料、一戸建てや土地の場合は測量図や境界確認書なども確認しておきましょう。
すべてがそろっていなくても査定は受けられますので、手元にあるものから準備しておくとよいでしょう。
信頼できる不動産会社の見分け方
査定を依頼する不動産会社が信頼できるかどうかも、安心して無料査定を活用するうえで大切なポイントです。
宅地建物取引業の免許番号は、国土交通省の企業情報検索システムなどで確認でき、免許番号のかっこ内の数字からは免許の更新回数(おおよその営業年数)を知ることができます。
あわせて、査定対象の地域での取引実績、査定書の内容の分かりやすさ、メリットだけでなくリスクや注意点もきちんと説明してくれるかどうか、担当者の対応の誠実さなどを総合的に見て判断しましょう。
納得できないときは第三者に相談する
それでも説明に納得できない場合には、その場で結論を出さず、査定額の根拠となる資料や考え方を改めて示してもらうよう依頼することが大切です。
例えば、どのような成約事例を参考にしたのか、国土交通省の不動産情報ライブラリや地価公示など、具体的にどの価格情報を参照したのかを確認すると、不明点が整理しやすくなります。
また、公益財団法人不動産流通推進センターや各都道府県の宅地建物取引業協会などが行っている不動産に関する相談窓口では、査定額や説明内容について第三者の立場から助言を受けることも可能です。
このように、疑問が残るときは一度立ち止まり、公的な情報や相談機関も活用しながら、自分が納得できる形で無料査定を活用することが安心につながります。
| 確認項目 | チェック内容 | 安心につながるポイント |
|---|---|---|
| 査定額の根拠 | 成約事例・地価公示の確認 | 公的データに基づく説明の有無 |
| 自分での相場確認 | 不動産情報ライブラリ等の活用 | 査定額を客観的に比較できる |
| 査定方法の種類 | 机上査定か訪問査定か | 目的に合った方法の選択 |
| 準備書類 | 登記簿・契約書・図面等 | 査定精度の向上 |
| 会社の信頼性 | 免許番号・地域の実績 | リスクも説明してくれるか |
| 説明への納得感 | 疑問点を質問できる雰囲気 | 第三者相談も含めた再確認 |
不動産の無料査定に関するよくある質問(FAQ)
Q1. 無料査定を依頼したら、必ず売却しなければいけませんか?
A. いいえ、売却する義務はありません。無料査定は不動産会社による価格の「意見・提案」であり、査定を受けたあとに売却するか、どの会社に依頼するかは所有者が自由に決められます。相場を知るためだけに査定を依頼することも可能です。
Q2. 本当に費用は一切かからないのですか?
A. 不動産会社の売却査定は、一般的に机上査定・訪問査定ともに無料です。費用が発生するのは、売買契約が成立した際の仲介手数料です。ただし、不動産鑑定士による鑑定評価書の作成は有料となります。
Q3. 住んだままでも訪問査定は受けられますか?
A. はい、居住中でも訪問査定は受けられます。室内の状態や日当たりなどを確認するため、立ち会いは1時間前後が目安です。大がかりな掃除やリフォームをする必要はありませんが、不具合や修繕履歴は正直に伝えておくと、より正確な査定につながります。
Q4. 相続した不動産や住宅ローンが残っている家でも査定できますか?
A. はい、査定は可能です。相続した実家や空き家、住宅ローン返済中の住宅でも査定を受けられます。売却を進める際には相続登記やローンの完済手続きなどが必要になる場合があるため、査定時にあわせて相談しておくと安心です。
Q5. 何社くらいに査定を依頼するのがよいですか?
A. 査定額や説明内容を比較するためには、2〜3社程度に依頼するのが一つの目安です。依頼先が多すぎると連絡対応の負担が大きくなるため、地域での実績や対応の丁寧さを見ながら、比較しやすい数に絞るとよいでしょう。
Q6. 査定額はどのくらいの期間有効ですか?
A. 査定額は査定時点の市場動向をもとに算出されているため、明確な有効期限はありませんが、時間がたつと相場や金利の変化によって変わる可能性があります。売却時期が先になる場合は、実際に売り出す前に改めて査定を受け直すことをおすすめします。

まとめ
不動産の無料査定は、売却を検討し始めた方が「今いくらで売れそうか」を知るための入り口として、とても有効なサービスです。
査定が無料なのは、不動産会社が成約時の仲介手数料を主な収入源としているためであり、査定自体はあくまで不動産会社の「意見・提案」です。その場で売却や媒介契約を決める必要はありません。
まだ売るか迷っている段階なら机上査定で相場感をつかみ、売却の意思が固まったら訪問査定で精度を高めるという使い分けがおすすめです。
強引な営業が不安な場合は、連絡手段や頻度の希望を最初に伝え、不要な提案にはきっぱり断ることで、ご自身のペースを保てます。
また、相場より高すぎる査定額には注意し、金額の高さではなく根拠の明確さで不動産会社を比較することが、後悔しない不動産売却につながります。
査定額の根拠や査定方法、リスクも含めて丁寧に説明してくれる会社ほど、信頼しやすい傾向があります。
当社では、お客様の状況やお考えをじっくり伺い、売却するかどうかも含めて一緒に整理しながら、無料で査定やご相談を承っています。
まずは「売るかどうか迷っている」「相場だけ知りたい」という段階でも構いませんので、安心してお気軽にお問い合わせください。
「売主様第一主義」の
守口市・寝屋川市不動産買取売却センター
はじめまして。ハルソラ不動産の紺屋嶋(こやじま)と申します。不動産会社での売却実務経験を経て、「会社都合ではなく、売主様に本当に寄り添いたい」という想いでハルソラ不動産を立ち上げました。
宅建協会の役員を兼務し、行政の不動産相談にも携わっております。「相続した実家をどうすれば良いか」「空き家のまま固定資産税だけ払い続けている」「まず査定価格だけ知りたい」など、どんなご状況でも、守口市・寝屋川市の不動産売却・買取のことはお気軽にご相談ください。
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