
住替えで先に購入する場合の資金対策!ダブルローン回避の手法を家族で学ぶ
住み替えで先に購入する「買い先行」完全ガイド
ダブルローン回避・資金計画の正しい立て方
住宅ローンの残債があるまま新居を買う不安を解消。つなぎ融資・住み替えローン・返済負担率の考え方まで、ご家族が安心して住み替えを進めるための全知識をお届けします。
今の住まいから新しい住まいへ。ご家族の住み替えは楽しみが大きい一方で、「先に購入しても資金は大丈夫か」「ダブルローンにならないか」が最大の不安ではないでしょうか。
実は、買い先行での住み替えでも、資金計画とスケジュールを丁寧に組み立てれば、家計へのリスクを抑えながら進めることができます。重要なのは、住宅ローンの残高・売却価格の見込み・自己資金の三つを軸に、全体像を早めに把握することです。
本記事では、先に購入する場合の基本的な流れから、ダブルローンを回避する資金対策の手法、つなぎ融資や住み替えローンの仕組み、ご家族で話し合っておきたいポイントまで、順を追ってわかりやすく解説します。
①「売り先行」と「買い先行」の違いとそれぞれのリスク ②ダブルローンを避けるための返済負担率の考え方 ③つなぎ融資・住み替えローンの仕組みと活用法 ④住宅ローン審査で見られるポイント ⑤売却スケジュールのずれに備える予備資金の目安
住み替えで先に購入する基本と流れ
住み替えで先に購入する方法は、「買い先行」と呼ばれる進め方です。現在のお住まいにそのまま住みながら、新居探しと売却活動を並行させるのが一般的な流れです。引っ越し先の住まいを確保してから旧居を売却できるため、仮住まいが不要になる点が大きなメリットです。
多くの場合は、新居の購入契約と住宅ローン契約、引き渡し時期を意識しながら、現自宅の売却活動の開始時期を調整していきます。まずは、ご家族の生活に無理のない全体スケジュールを決めることが大切です。
買い先行の全体的な流れ
現住居の状況整理と資金計画の作成
住宅ローンの残高確認・売却価格の査定依頼・手元の自己資金を整理し、新居に使える予算上限を算出します。
新居の物件探し・購入申込み
希望エリアや間取り・予算条件を絞り込み、購入物件を決定。売買契約の締結と手付金の支払いを行います。
新居の住宅ローン事前審査・本審査
住宅ローンの事前審査を申請し、通過後に本審査へ。旧居の残債も合算して審査されるため、返済比率の事前確認が重要です。
現住居の売却活動・売買契約
不動産会社と媒介契約を締結し、売却活動を開始。購入希望者が現れたら交渉し、売買契約を結びます。
新居の引き渡し・引っ越し
新居の住宅ローンが実行され、引き渡しを受けます。旧居が売れていない場合は一時的なダブルローン状態になることも。
旧居の引き渡しと残債一括返済
旧居の売却代金で残りの住宅ローンを一括返済し、抵当権を抹消。住み替えが完了します。
買い先行を始める前に家族で確認する3つのこと
住み替えを検討するときは、まず「なぜ住み替えるのか」という目的を、家族全員で共有しておくことが重要です。そのうえで、家計全体の収入と支出を踏まえ、住宅に充てられる予算の上限を具体的な金額で話し合っておきます。
| 項目 | 主な内容 | 家族で確認する点 |
|---|---|---|
| 住み替えの目的 | 広さ向上・環境重視・学校区など | 優先したい条件の整理と合意形成 |
| 予算上限 | 月々の返済可能額と自己資金の確認 | 無理のない返済額・諸費用込みで検討 |
| 希望時期 | 入居希望時期と引き渡し日程 | 子の学校転校・転勤予定などの共有 |
「売り先行」vs「買い先行」どちらを選ぶべき?
住み替えには大きく「売り先行」と「買い先行」の2つのパターンがあります。どちらが正解ということはなく、ご家族の状況や優先事項によって適したパターンが変わります。
買い先行(先に購入)
- 仮住まいが不要で生活が安定
- 新居選びに時間をかけられる
- 引っ越しが一度で済む
- 旧居に住みながら内覧対応が可能
- 一時的にダブルローンになるリスクあり
- 住宅ローン審査のハードルが上がる場合がある
売り先行(先に売却)
- 売却代金を頭金に充てやすい
- ダブルローンのリスクが低い
- 資金計画が立てやすい
- 仮住まい費用が発生する
- 引っ越しが2回必要になる
- 新居探しに制限が出る場合がある

買い先行が向いているケース
- 旧居の住宅ローン残高が少なく、売却益が見込める方
- 子どもの転校をできるだけ避けたい・学校区を重視する方
- 新居の物件が希少で、すぐに決断しないと購入できない状況
- 仮住まいの費用や二度の引っ越し手間を避けたい方
- 年収・勤続年数が安定しており、住宅ローン審査に余裕がある方
ダブルローンを避けるための資金計画の立て方
現住居の基礎データを正確に把握する
まず、ダブルローンを避けるには、現住居に関する基礎データを正確に把握することが大切です。具体的には、住宅ローンの残高、売却できそうな価格の目安(不動産査定額)、手元の預貯金などの自己資金を整理します。
そのうえで、新居購入に必要な総額から、売却代金の見込みと自己資金を差し引き、追加で借入が必要となる金額を試算します。これらを家計全体の収支と並べて確認することで、無理のない住み替え予算の上限がおおよそ見えてきます。
安全とされる目安
売却活動の期間目安
かかる諸費用の目安
返済負担率と生活費のバランスを意識する
次に、返済負担率と生活費のバランスを意識して資金計画を立てることが重要です。返済負担率とは、年収に対する住宅ローン年間返済額の割合であり、一般に年収の約25〜30%以内に抑えると無理が少ないとされています。
住み替えでダブルローンとなる場合は、旧居と新居の返済額を合算して返済負担率を計算する必要があります。食費・教育費・保険料などの固定的な支出と照らし合わせ、毎月の「残るお金」が十分かどうかを確認しながら、借入額と返済期間を調整していきましょう。
年収600万円の場合、年間返済額の上限目安は150〜180万円(月12.5〜15万円)。旧居のローン残月額が8万円あるなら、新居のローンはひとまず月4〜7万円以内に抑えることを検討するのが安全です。
将来の大きな支出イベントを踏まえた計画づくり
さらに、教育費や老後資金など、将来の大きな支出イベントを踏まえた返済計画にしておくことも欠かせません。子育て世帯では、進学時期に教育費の負担が一時的に大きく増える傾向があり、老後には医療費や生活費の増加も見込まれます。
そのため、住宅ローンの返済額を「今払えるかどうか」だけで決めるのではなく、将来の収入や貯蓄計画と合わせて検討することが大切です。収入が減る可能性のある年代やライフイベントの時期を想定し、余裕資金を残しながら返済を続けられる水準に抑えることが、ダブルローン回避にもつながります。
売却価格はやや保守的に見積もる
不動産査定で提示された価格がそのまま売れるとは限りません。市場状況や物件の状態によっては、査定額から5〜10%程度値引きが必要になることも珍しくありません。資金計画では、売却価格の見込みをやや保守的に設定し、想定より低い価格でも生活に支障が出ないか確認しておきましょう。
| 確認項目 | 見るべき数字 | 意識したいポイント |
|---|---|---|
| 現住居の状況整理 | ローン残高・査定額・自己資金 | 売却代金と残債の差額(アンダーローン/オーバーローン)を確認 |
| 返済負担率の確認 | 年収に対する旧居+新居の返済割合 | 合算でおおむね25〜30%以内に収める |
| 生活費のバランス | 食費・教育費・保険料など固定支出 | 毎月「残るお金」が十分あるか試算 |
| 将来の支出イベント | 教育費・老後資金・医療費 | 増える支出時期を含めたシミュレーション |
先に購入する場合の具体的な資金対策・手法
①頭金と諸費用の準備方法
住み替えで先に新居を購入する場合は、まず頭金と諸費用をどのように準備するかを整理することが大切です。預貯金だけで不足する場合には、つなぎ融資など一時的な資金を補う仕組みを利用する方法もあります。
ただし、つなぎ融資は返済期間が短く金利や手数料の負担が相対的に高くなる傾向があるため、利用額と期間をできるだけ抑える計画づくりが重要です。自己資金と一時的な借入れの役割を分けて考えることで、無理のない資金対策につながります。
②住み替えローンとは
住み替えローンは、残っている住宅ローンと新居の購入資金をまとめて借り直す方法であり、完済資金を自分で用意できない場合の有力な選択肢です。オーバーローン(旧居の売却代金が残債を下回る状態)でも利用できる場合があります。
一方で、抵当権抹消費用・保証料・繰上返済手数料など、借り換えや一括返済の際に追加で発生する諸費用があることも見落とせません。商品内容や諸費用の有無、金利の優遇条件などを事前に複数の金融機関で比較・確認し、総支払額の観点から検討しましょう。
③借入期間と金利タイプの選び方
ご家族の収入構成や今後のライフプランに合わせて、借入期間と金利タイプを選ぶ視点も欠かせません。例えば、子どもの教育費が増える時期には月々の返済負担を抑えられるよう期間を長めに確保し、収入に余裕が出てくる時期には繰上返済を行うなど、時間軸を意識した組み立てが有効です。
金利タイプについては、毎月の返済額を安定させたい場合は固定金利型、返済期間を短めにして金利上昇リスクを許容できる場合は変動金利型を組み合わせる選び方もあります。現在の低金利環境では変動型が有利に見えますが、将来の金利上昇リスクも考慮に入れましょう。

| 項目 | 主な内容 | 確認のポイント |
|---|---|---|
| 頭金・諸費用 | 預貯金と一時的な借入の役割分担 | 自己資金で不足する金額の把握 |
| つなぎ融資 | 旧居売却までの短期資金調達 | 金利・利用期間・手数料の確認 |
| 住み替えローン | 残債と新居購入資金をまとめて借入れ | 金利水準と諸費用の総額確認 |
| 借入期間・金利 | 返済期間と固定・変動の組み合わせ | 将来の収入変化と家計イベント |
住宅ローン審査で押さえるべきポイント
買い先行の住み替えでは、現在の住宅ローン残債がある状態で新居の住宅ローン審査を受けることになります。金融機関は、既存の借入も含めた総合的な返済能力を評価するため、通常の新規借入よりも審査のハードルが上がる場合があります。
審査で重視される主な項目
- 年収・返済負担率:旧居と新居のローンを合算した返済負担率が審査基準内か確認されます
- 勤続年数:一般的に2年以上が望ましいとされます。転職直後は不利になる場合があります
- 信用情報(クレヒス):過去のローンやカード支払いの延滞・滞納履歴がないかチェックされます
- 他の借入状況:カーローン・教育ローン・カードキャッシングなど全ての借入が対象になります
- 担保評価:新居の物件価値が担保として適切かどうかも審査されます
事前審査と本審査の違い
住宅ローンの事前審査(仮審査)は、簡易的な書類で行われるため通過しやすい場合もありますが、本審査ではより詳細な書類提出が求められ、審査基準も厳格になります。事前審査が通ったからといって、本審査も必ず通るとは限らない点に注意が必要です。
複数の金融機関に相談する
住宅ローンの審査基準や金利・優遇条件は金融機関によって異なります。メガバンク・地方銀行・信用金庫・ネット銀行など、複数の機関で事前審査を申し込み、比較することをおすすめします。特に住み替えローンやつなぎ融資は扱っていない金融機関もあるため、早めの確認が重要です。
ご家族で安心して住み替えるための注意点と相談のタイミング
売却価格・スケジュールのずれに備える
住み替えでは、売却価格が想定より下振れしたり、引き渡し時期がずれることで、一時的に家計への負担が大きくなるおそれがあります。例えば、売却が長引けば住宅ローン返済と新居の住居費が重なり、ダブルローンに近い状態になる場合もあります。
そのため、資金計画では売却価格をやや保守的に見積もり、売却が遅れた場合の予備資金も含めて検討しておくことが重要です。加えて、売却と購入のスケジュールを事前に整理し、余裕のある引き渡し時期を設定しておくことで、家計と生活の両方の不安を軽減しやすくなります。
見落としやすい落とし穴チェックリスト
- 諸費用の見込み不足(購入・売却合わせて物件価格の7〜10%程度が目安)
- 住宅ローン事前審査と本審査の基準の違い(事前審査通過=本審査通過ではない)
- 契約金・手付金の支払い時期と手元資金のバランス
- 売却契約と購入契約の締結日・引き渡し日のずれによる仮住まい費用の発生
- 旧居の抵当権抹消費用・司法書士費用の見込み忘れ
- 引っ越し費用・新居の修繕・設備購入費用の確保
- 固定資産税・都市計画税の日割り清算(購入・売却双方で発生)
早めに専門家に相談することのメリット
住宅の住み替えを検討し始めた段階で、早めに専門家へ相談しておくと安心です。特に、現在の住宅ローン残高・年間返済額・世帯年収・今後の教育費や老後資金の見込みなどを整理したうえで相談すると、無理のない返済計画を一緒に組み立てやすくなります。

住宅ローンの返済予定表・源泉徴収票または確定申告書・固定資産税の納税通知書・不動産の登記事項証明書・間取り図・健康保険証(勤務先・年収の確認用)・印鑑証明書
| 場面 | 主な確認事項 | 備えておきたい点 |
|---|---|---|
| 売却時 | 価格査定幅と売却期間の目安 | 値下げ判断基準と予備資金の確保 |
| 購入時 | 諸費用・自己資金残高・頭金割合 | 頭金割合と生活予備費(生活費3〜6ヶ月分) |
| ローン関連 | 事前審査条件と本審査の違い | 返済負担率・将来収支のシミュレーション |
| スケジュール | 売却・購入の引き渡し日程の調整 | 仮住まいが必要になる場合の費用確保 |
住み替えにかかる諸費用の内訳と節約ポイント
住み替えでは、物件価格だけでなく各種の諸費用が発生します。これらを事前に把握しておかないと、資金計画に狂いが生じる原因になります。購入・売却それぞれにかかる費用を整理しておきましょう。
購入時にかかる主な諸費用
| 費用項目 | 目安 | 備考 |
|---|---|---|
| 仲介手数料 | 売買価格×3%+6万円+消費税 | 不動産会社へ支払い |
| 印紙税 | 売買価格により1〜10万円程度 | 売買契約書に貼付 |
| 登記費用(登録免許税・司法書士) | 数十万円程度 | 所有権移転・抵当権設定 |
| 住宅ローン関連費用 | 保証料・手数料など | 金融機関により異なる |
| 火災・地震保険料 | 建物構造や補償内容による | ローン条件として必要な場合も |
| 固定資産税日割り精算 | 引き渡し日以降分を負担 | 売主・買主で日割り清算 |
売却時にかかる主な諸費用
| 費用項目 | 目安 | 備考 |
|---|---|---|
| 仲介手数料 | 売却価格×3%+6万円+消費税 | 売却完了時に支払い |
| 抵当権抹消費用 | 2〜5万円程度 | 登録免許税+司法書士費用 |
| 繰上返済手数料 | 金融機関による(0〜数万円) | ローン一括返済時 |
| 譲渡所得税 | 売却益に対して課税(特例あり) | 居住用財産の3,000万円特別控除など |
| 引っ越し費用 | 距離・荷物量・時期により変動 | 繁忙期は割高になりやすい |
よくある質問(FAQ)
まとめ|買い先行の住み替えで安心するための5つのポイント
- 現自宅のローン残高・売却見込み・自己資金の三つを早めに整理して全体像を把握する
- ダブルローン回避のカギは「返済負担率を25〜30%以内に抑える」こと。旧居・新居の合算で試算する
- つなぎ融資や住み替えローンの仕組みとリスク・費用を正しく理解したうえで活用を判断する
- 教育費・老後資金など将来の大きな支出を見越した返済シミュレーションを必ず行う
- 売却スケジュールのずれに備えた予備資金を確保し、早めに不動産・ファイナンシャルプランナーに相談する
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宅建協会の役員を兼務し、行政の不動産相談にも携わっております。「相続した実家をどうすれば良いか」「空き家のまま固定資産税だけ払い続けている」「まず査定価格だけ知りたい」など、どんなご状況でも、守口市・寝屋川市の不動産売却・買取のことはお気軽にご相談ください。
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